老両親が住んでいる我が実家にはナショナルこと現パナソニックのサインペット・EB15(チャイム)が建築時より取り付けられており、おそらくは50年は経過している。これは乾電池/トランス式であり、スイッチを押すとピン、離すとポーンと鳴る。原理としては電磁石を使ったもので、コイルに直列に単二乾電池を4本または8V程度を接続してそれをスイッチにてONすると電磁石となり、中にある鉄芯がハンマーとなって動いて鉄琴の如く鉄板を打撃して音を鳴らし、OFFするとばねの力で戻りまた音の異なる鉄板をハンマーが打撃して音を鳴らす、結果としてピンポーンと鳴るという真に古典的なものである。さすがはパナソニック、商品としては現行商品(ニューサインポン・EB177W、こちらは乾電池専用で単三4本となっている)がある。
元々は呼び鈴として取り付けられていたのではあるが、ドアオープン専用のアラームにして利用していた。というのも、呼び鈴用の配線を流用してテレビドアホン化してしまったのだ。かつて昭和の時代は玄関は特に施錠せず、ピンポンが鳴れば「はーい」と応じ、客人が玄関を開けて入ってくる、それで良かったのだが、何かと物騒になった現在では施錠しておくのは当たり前。ともなると呼び鈴ではダメでモニター越しに誰が来たのか、知っている人なのか、宅配なのか、郵便なのか、或いは知らない人なのかなど、ある程度の検討をつける必要があり、知らない人ならばインターホン越しに会話をして要件を聞き出し「お呼びでない」ならばそのまま帰っていただく、そういう世の中になったのである。
従って、呼び鈴スイッチが取り付けられていた玄関にはカメラ玄関子機VL-V522Lを取り付け、その配線を延長してリビングまで引き込んだ先にテレビドアホンVL-MV39を取り付けた。システム的にテレビドアホンとサインペットは共存が難しいのでドアにマイクロスイッチをつけ、ドアをの開閉をスイッチに連動させてピンポンと鳴るようにしたのである。当初はテレビドアホンのA接点を使えばいいかと思ったが、そのままスイッチに代替してもそれはピンだけ鳴って終わり、モニターオフでポーンと鳴る。その間電磁石のコイルには電流が30秒ほど流れっ放しとなり、電池寿命にも良くない。従ってこれはこれ、それはそれで活かすようにしたのだ。万一施錠を忘れていてもドアが開くとピンポンと鳴るため防犯上は良い。別々のシステムにはなったのだがそれで用は足りていた。しかし最近、後期高齢者ともなると耳が遠いのか、テレビドアホンの呼び出し音では聞こえないことがあるらしいのだ。
確かに廊下に設置したサインペットは良く響き渡る。一方、テレビドアホンはリビングにあるので、リビングにいないといまいちわかりにくい。従来のようにピンポーンと響き渡る金属音は欲しいところである。ということは、A接点を利用してそれを元にリレー駆動して全く別の機構でサインペットを鳴らす方法を考えなくてはならない。そして、せっかく機能しているドアオープンアラームも活かすべきである。その回路を稼働するからには電池駆動ではなく、両方ともAC電源にしてしまうことも考えた方が良い。EB15にはトランス配線ができるように端子があるので、ここに手持ちのACアダプターで9Vを印加し、リレー駆動回路はESP32ボードを使って組むこととし、7805を介して5Vをもらうことにした。これで電池も使わなくてよくなるので一石二鳥である。
ATQ209は5Vリレーなので7805の出力から電気を得て、トランジスタでドライブする。プルアップは3.3Vで。間違えるとESP32が死んでしまう。基板にはまだ余裕があるので何かを追加できる。リレーは万一の場合交換が容易なようにICソケットを使用。

A接点とドアオープンスイッチをそれぞれのポートで監視し、短絡(ON)になった瞬間にリレーを動作させる。それぞれテレビドアホンのA接点がONの時は2回ピンポーンピンポーンと鳴り、玄関ドアオープンの時は1回だけピーンポーンと鳴るように鳴らし方を変えよう。Wi-FiやBluetoothに対応はしているものの技適がないので使えないESP32C3 SuperMiniの使い道にやや困っていたが、それらは使わないのでOK、こういう用途には最適だろう。もちろん、普通のESP32 DevKITでも構わないのでその場合のスケッチと共存させてある。ついでにSlackへの通知機構はそのまま生かせば使えるようにしてある。
敬老の日の工作ということで。
で、よく考えてみるとネット通知不要なら3.3VロジックのESP32系を使うよりDigispark(ATTINY85)を使う方が部品点数が少なくて済む。7805も不要だし、トランジスタも不要。意外にATTINY85の出番があるように思う。そのうち暇があったら作る。