リヤブレーキのオーバーホール

リヤブレーキのオーバーホールを行うの巻。

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まずはドラムを外す。基本的にはホイールナットで共締めされているだけなので、ドラムは本来何もしないで外れる構造になっていることが多い。が、たいていは固着しているのでサービスホールが設けられていることがほとんどだ。昔はM8のボルトを突っ込んで回し、外していたが、ストレートT型ドラムリムーバー(ドラム外しツール)が安くていけてるので最近はこれを使う。

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久し振りのご開帳。適当にブレーキクリーナーなどをぶっ掛けておく。

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ライニングはまだまだ残っているのでシューは交換しない。経験上、たいてい10万キロは無交換でいける。パッドに比べて寿命が長いし、ダストも少ないのでホイールも汚れない。いいことずくめなのにかっこ悪いということだけで嫌われる過去のメカニズム。実用的には放熱性や排水性は悪いものの、耐候性が高く*1、制動能力も高いし*2、メンテ性にも優れる*3。というわけで、個人的にはリヤはドラムがいいと思っているが、エスクードもビッグマイナーチェンジでリヤディスクになってしまった、やれやれ。

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SST*4的なものを揃えるのにはよくストレートを利用している。スプリングフックもその一つ。基本工具*5はブランド物をなるべく買うが、こういう一点モノや滅多に使わないモノはそういうのでいい。プロじゃないし、工具代が工賃を上回ってはペイできない。

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これもその一つ、ストレートで買ったラインロッククランプ。ブレーキホースを傷めることなくフルードを遮断できる。オーバーホールには必須のアイテムだ。これが無いとフルードは知らぬ間に全量抜け切ってしまうのでエア抜きが大変になる。これがあると普通にエア抜きする感覚で出来てしまう。そのくらい違う。

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下のスプリングも外してみる。

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ラジオペンチで気合で外すとシューが外れる。この場合、片方だけでよい。

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これで片方のシューがだらりと垂れ下がるカタチで外れる。これでピストンが外せる。まずは右から引っこ抜いて、左のピストンをシリンダの中に押し込み、また右から外せばよい。

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シリンダ内は綺麗なもんだった。ブレーキクリーナーで洗浄しておく。

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カップキットはMiyacoの優良部品、WK-866、これは純正品番53400-60830の二個相当品。ちなみに53400-60830は480円であるからして、二個で960円。WK-866は東京ラジエーター大館にて購入(686円)。つまり約70%相当額である。なお、WK-866はエスクード専用品番のようである。要するに他車と互換性は無いというわけで、流用の可能性はゼロ(先行きが心配)。逆にいえばMiyacoも純正部品納入メーカーだからエスクード用に真面目に作ってくれているであろうと考えたい。ちなみに今までMiyacoのカップキットやピストンシールキットを何度となく使ってきたが、トラブルは一度も無い。

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外したピストンシールとカップゴムが左、新品が右。ピストンシールは硬く変質して外すときに割れてしまったし、カップゴムは逆にゴムとしての弾力性が無くなっていた。3年でこれだから、オーバーホールする意義はあるだろう。

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ラバーグリースは日産純正。たっぷり使う。

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何しろこのピストンに・・・、

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このサイズのシールを通すのです、無理があります(笑)。ラバーグリースをたっぷり使わないと入りません、使えば気合で入ります。

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何とか入った。これを左右で4個。指が痛くなる。しかしタカが700円足らずの部品に何千円も工賃を払うのは馬鹿馬鹿しいし、その工賃分でここに上げた工具くらいは揃うかもしれない。

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ピストンを入れ、カップゴムを被せる。逆の手順で元に戻す。

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完成。ワケワカになったら反対側を外して見る。だから同時進行は禁物。シューの位置を調整しないとドラムが入らないので注意。

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ドラムを装着してエア抜きを行う。江東産業のエア抜きレンチを愛用しているが、これが一番使いやすい。

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シャシーブラックではなく、亜鉛で塗装。

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今回使用したフルードはDIXCELのDOT4、東京ラジエーター大館にて1L1095円。普段はこれかKYKのを愛用。

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*1 融雪剤などにディスクローターは覿面に弱いが、ブレーキドラムは表面処理さえしておけばボロボロに錆びることも無いしオフロードで泥なども入りにくい
*2 摩擦面積を比較すれば自明である
*3 オーバーホールにコンプレッサーが要らないというだけでも個人的には好き
*4 Special Service Tool=特殊工具のこと
*5 ソケットやラチェットハンドルなど

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