リモコンエンジンスタータ

リモコンエンジンスタータが非常に有用であることは理解している。K11・マーチには取り付けてあり、これは夜勤がある奥さんのためにまずは取り付けたものである。夜勤明けに帰ろうとしたらクルマが凍て付いている、なんて事の無いようにということで彼女のクルマを優先したわけであるが、子供が生まれてからというもの、そろそろ自分のクルマにも欲しくなってきたわけである。

何しろ、そういうわけで奥さんが夜勤の場合、朝に息子とマンツーマンになることが良くあるわけであるが、歩き出すようになってからというもの、冬季はストーブを焚いているため目を離すことができない。今までは自分のメシを食ってゴミを出せば、ちょっと外に行ってエンジンを始動し、クルマの上に積もった雪を払う時間くらいは余裕にあって、多少新聞を読む時間を削ればよかったのである。

が、保育園の準備をして息子にメシを食わせる、ということが加わったことによって、クルマはおろか玄関前の除雪時間さえ取れない。断言しよう、暖機運転はしなければならない。屋外駐車でクルマの上に積雪があったり或いは窓が凍ったりしているときは始動してすぐそのまま動けるというわけではない。エンジンが冷えているからでも車内が温まっていないからでもない。危険だからだ。

というわけで、自分のクルマにもリモコンエンジンスタータを付けようの巻。

TD54W・エスクードに用意される純正オプションにもワイヤレスエンジンスタータはある。本体が99000-990M0-S01で47250円、配線キットが99000-990M0-H02で12600円、計59850円(取付工賃6300円を加算すると66150円!)という非常に高価なものであるため、筆者はクルマを注文する際にこれをオーダーしなかった。オプションカタログにはこれが単方向なのか双方向なのか、つまりアンサーバックがあるのか無いのかさえも書かれていないのだ。エンジンが始動したかどうかわかるのが双方向(アンサーバック有)タイプであり、その価格ならまぁアリかもしれないが、単方向ならナシだよな。

というわけで、サードパーティ(社外品)で良いのがあるといいのだが。我がTD54W・エスクードは車格に似合わずイモビライザー(電子認証キー、以下イモビ)付で、キーレススタート(鍵をシリンダーに挿さなくても所持さえしていれば始動可能な機能)付である。

リモコンエンジンスタータのメーカーのサイト

早速、社外品を検索する。有名メーカーは下記のようである(順不同)。

【サンヨーテクニカ】 http://www.sanyotecnica.com/

まず思い浮かぶのがスターボ(STARBO)。女性の下半身が印象的な商品パッケージ。でも最近店頭ではまず見かけなくなった。何故だ。今や製品ラインナップも貧弱で、売る気が無いようだ。TD54Wは適合無し。

【セルスター】 http://www.cellstar.co.jp/

こないだまでやってたという感があるが、エンジンスタータ事業を辞めたようだ。

【コムテック】 http://www.e-comtec.co.jp/

"BeTime"というのも昔からあるブランドだ。TD54Wは適合アリ。が、イモビキーが1個必要とある。つまりキーシリンダ近傍にイモビキーを忍ばせる方法であり、イモビ機能を殺すことを意味する。そのためか、注記には、キーレススタートはリモートスタートアイドリング中にキーノブが回転しない、エンジンを停止してからエンジンを再始動せよ、純正セキュリティーアラーム装備車は車両側の設定をOFFにせよとある。イマイチ。

【カルソニック】 http://www.calsonic.jp/cgap/pulse/index.html

かつては独自製品だったが今はコムテックのOEMのようだ。

【カーメイト】 http://www.carmate.co.jp/

豊富なラインナップ。が、イモビキーが1個必要とある。つまりコムテック同様イモビ機能を殺すことを意味する。他注記ナシだが、コムテックと同様の問題が潜在していそうである。

【東海理化】 http://www.torica.co.jp/

純正品のOEMを販売しているが、そもそも売っている店が少ない(近所ではまず見かけない)。TD54Wは適合無し。

【サーキットデザイン】 http://es89.com/es/

純正品のOEMを販売しているが、そもそも売っている店が少ない(近所ではまず見かけない)。TD54Wは適合しているようだが、情報が少な過ぎる。

【ミツバ】 http://www.mskw.co.jp/

純正品のOEMを販売しているが、そもそも売っている店が少ない(近所ではたまに見かける程度)。何故サンビップとてうブランドがあるのか良くわからない。TD54Wは適合しているようだが、情報が少な過ぎる。

【ユピテル】 http://www.yupiteru.co.jp/

他に日立が製品を出していた気がするが、もう辞めて久しいのか情報が無かった。

昔は初売りって魅力的なものが結構あって。でも最近はそんなに普段の売価と変わらないんだよね。しかし大晦日に入った新聞広告で、実家近所のホームセンターにて双方向リモコンエンジンスタータ限定5台で9500円ってのは魅力的に思えたので、元日から並んでみることにした。9時開店で8時に家を出て、8時半頃に並んだら前から7番目であったが、無事にゲット出来た。

ユピテルのVE-E56Rで、エンジンスタータの機能しか無い模様。まあ、元々一万円くらいで単方向を買おうかと思っていたわけだがアンサーバックがあるだけマシと考えよう。普段、オートバックスやイエローハットでは14800円程度で売っている商品のようなので、5000円ほど浮いた。浮いた金でハーネスが買える。

_ [クルマ] ハーネス

というわけでオートバックスに行ってみる。初売りということで一万円以上10%キャッシュバック。これはラッキーだ。エスクード用のハーネスS- 116(4775円)とイモビライザー対応アダプタJ-94(10290円!高い)をゲットする。両方で15015円ということで1500円返って来た。ネットで買うよりは安く買えたのでよしとする。イモビ対応アダプタは高いが、イモビ・キーを車内に置くよりはマシな気がするので仕方ない所だ。オートバックスではVE-E56Rを13800円で売っていた。取り付けには数千円はかかるだろうな。

J-94の配線がわからない。というのも、配線は9本あるのだが、うち3本はスタータへ、1本はおそらく不要、1本は常時電源、2本はハーネス。これらはOKだが、残りの2本が問題。取説には「車種別接続情報を見よ」とあるだけで全くわからない。イモビという機能の性格上仕方ない所なのかもしれないが、ユピテルのサイトにも載っていない。それどころか「お客様ご自身による取り付けサポートは一切行っていない」「取り付けは販売店かディーラーに依頼せよ」とある。情報の開示が一切無いのだ。

正攻法でユピテルに問い合わせる、という手をまずは考えたが、年始だけに休みだ。そもそも「素人のサポートお断り」と取説に書いてある以上は回答は期待出来ない。しかし、確かに素人に説明するのは大変だが、そんなこと言わんでもなあ、とも思う。そもそも昔はユピテルのFAXサービスがあったのに。あれはどうなったんだ?ディーラーに聞きに行ってもおそらく純正オプションではないから「わからない」という回答が来そうだし、ユピテルに問い合わせてもらうまで時間を要する。

というわけで、ここは素直にオートバックスに聞きに行くのが良さそうだ、という結論を得る。おそらくデータで車種別接続情報を持っているはずだ。コピーさせてもらえれば何とかなる。本体を買っていないのに付け方がわからないと聞くのはかなり勇気の要ることだが(笑)、イモビ対応アダプタとハーネスを買ったのには違いないし、証拠のレシートもある。まあ、何とかなるだろう、と。

店頭でレシートとJ-94付属の取説を示し「これじゃあ付け方わかんないですよね?」と言ってみると、そうですよねーと同意してくれたので、やったと思った。少々御待ちください、と言われて待つこと数分、該当部分の配線図をコピーして出してくれた。ありがとう、また買いにくるよ、クリンビューでもね (笑)。しかし、これじゃあわからんな、この情報無いと取り付けは出来ないよ。しかし、いつ付ける?この天候では無理だなあ。

[クルマ] 新春リモコンエンジンスタータ取付大会 朝起きると天気が良い。雪も止んで、暖かそうだ(屋根の雪が皆落ちている)。正月休みは今日まで、こりゃすぐにでも「新春リモコンエンジンスタータ取付大会」を開催しなければならない、ってなわけで。参加者はもちろん自分一人だ(笑)。 取付にあっては取り立てて難しいことは無い。イモビライザーの種類によっては難易度が上がるのかもしれないが、TD54W・エスクードにおいてはさほどでもなかった。

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お約束だが、バッテリのマイナスターミナルを外しておく。とはいえ筆者は電装系をやるときでさえ滅多に外さないのだが(笑)今回はとりあえず慎重にやった。

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コラムカバーはステアリングホイールを回すことによって現れるビス(左右)と下部の計3本を外せば開けることができる。

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後は下の内装を外せばよい。

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カバー内部にはスペースがかなりあるのでここにエンジンスタータ本体を置くことは問題なさそうだ。っていうか、工夫すれば小物入れの一つくらい造れただろうに、スズキさん。このクルマ、運転席周りにモノ入れが少ないんだよね。まあ、おそらく純正のリモコンエンジンスタータもこの辺りに格納されるのだろう。

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キーコネクタを探す。ぱっと見でわからない場合(最近のイモビライザー付きの場合はキーの根元とは限らない、このクルマもそうだった)はハーネスと同形状のコネクタを探せばよい。

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それを外す。

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で、専用ハーネスを割り込ませる。あらかじめ、必要な配線のギボシ加工やハーネステープ巻き加工などを済ませておいたので取付簡単。

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エンジンスタータ本体とイモビ対応アダプタをAの位置に束線バンドで固定、Bの奥にある10mmのボルトからアースを取ることにした。

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アンテナの配線をどう這い回すかによって美しさが決まると思う。何しろ、見える部分はそれだけなのだから。取説にはミラー裏などもお勧めのポイントになっていた。確かに高い位置だし感度もいいだろうが、可動部なので躊躇、無難にダッシュボードの上に置くことにした。Aピラーのカバーを押すことによって生じる隙間から配線を入れてやると、エンジンスタータ本体を配置した位置まで内部を通すことができた。これですっきりである。 あとは取扱説明書通りにやれば完成。イモビ対応アダプタの配線についてはここには載せない(笑)。載せたら意味が無いからだ。TD54W/TD94Wエスクードに乗っている方で知りたい方はご連絡を。

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このままでは単なる取り付けレポートなのだが、ここでひと工夫。このままではエンジンの始動と共にカーステレオも鳴り出してしまう。実は<%=a "この日|20081214.html" %>にマーチに取り付けたサンヨーテクニカのスタータはカーステレオが鳴らないので、ほほぉ、と思っていたところなのである。そこで、ユピテルの場合でもそれでいけるんじゃないか、というわけで今回試してみたのがこれ。 スタータ本体側のACC線を抜くことだ。これでリモコンでエンジンスタートすると、カーステは作動しない。もちろんエアコンは作動する。もちろんキーを回せばカーステレオがONになる。これでいいのだ(もちろん自己責任で)。車種によってはエアコンが止まってしまう場合があるというから、全てに使える技ではないとは思うが。なお、当然のことであるが、ハーネステープ等で絶縁をしなければならないので念のため。 よく言われるように純正のリモコンドアロック(キーレスエントリー)が利かなくなったとか、ドアスイッチが利かなくなったとか、純正のイモビライザーが利かなくなった、などということも無い。全て順調に動作している。リモコンでエンジンスタートしてそのままキーを回して走り出すこともできる。何ら問題は無い。よかったよかった。



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