パワーステアリングフルード交換

基本的に無交換指定であるパワーステアリングフルード(PSF)。だが、PSFの使用条件は案外過酷である。4~5万キロ毎に換えてやってもいいと思うし、経験上、換えるとハンドル操作が軽く感じられるようになる。オヤジのクルマ(WFY11・ウイングロード)が9万キロ経過して換えたことは無いというので換えることにしたが、そのついでに自分のクルマも交換しようの巻(41666km時)。

基本的にはPSFの成分はATF(デキシロンii)と同等と言われている。しかし最近のATFはデキシロンiiの進化版であるiiiはおろか、AT毎の専用油に進化してしまっている。特に電子制御、ロックアップ、フレックス何とかってやつになると、基本的にはデキシロンiiiでもNGで、純正指定油じゃないとトラブルが起きるなどと言われている。例えばスズキにはATFの種類が相当ある。スズキデキシロンii、ii-D、5D06(これがデキシロンiii相当か)、2384K、2326、3314、3317とあるらしい(エスクードは3314or3317)。それぞれ互換性が無いのだからこれだけ純正で用意しているのだろう。

仮に、自分のクルマのために3314or3317を20L缶で在庫を持つとしよう。でもそれはニッサンマチックフルードDを使用するK11・マーチと兼用は出来ない。出来るかもしれないが、しない(喩えれば血液型みたいなもんだと考えている)。無用なトラブルを避けるために個人的にはATFだけは純正指定油以外使ったことが無い。だから自分でATFの在庫は持たない。ATFだけはディーラー整備工場で純正指定油での交換を依頼することにしている。兼用可能とされている汎用ATFも市販されている。が、それを使うことによって調子が悪くなったとか、いろんな話も見聞きするから買わない。まぁ、前のクルマであるR20・ミストラルは純正ATFを換え続けてもATが死んで廃車になったが・・・(笑)。

だからPSFの代わりにデキシロンを使用しても良いとは思うが、PSFの代替品のためだけにデキシロンを買うのは何か馬鹿げている気がする。そもそも1L缶でATFを買うのは案外高価である(1Lもあれば十分なのだ)。PSFが1L缶で入手できるならそれに越したことは無い。とはいえスズキのPSFなど見たことも無い、日産純正PSFなら1Lで買えるし、何しろ「純正」の「PSF」であるから安心だろうと思うわけである。日産車であるWFY11の交換ついでだから(K11・マーチ最終型は電動パワステなのでフルード自体が無い)。

要するに、ATF=デキシロンだった時代はPSF=ATFと考えても良かっただろうが、現在はそうではない時代になったし、現在のATFはATFとして独自の進化を遂げ、かつてのATF(つまりデキシロンii or iii)とは別モノになった結果、PSFもまた別モノになった、と考えるべきで、そもそも求められる特性も違うのだから違って当然だとは思うし。現在でもスバルの一部車種などATFを指定するパワステがあるが、カッコ付きで(デキシロン)などと書いてあることが多い。デキシロン以外のATFをパワステに入れるのはどうかと思うし、そもそもATFを入れるよりもPSFとして売られているものを入れた方が良いに決まっていると思う。

20090802_0.jpg

というわけで、日産部品秋田販売にて入手した日産純正PSF、1L缶、KLF50-00001(965円)、右。左はかつての缶で旧品。少し余っていたのでついでに使ってしまう。ホームセンターなどでも250ml入りの小瓶が売られているが4本買って1L用意すると3000円にもなってしまうので非常にアホである。かといってATFを1L買うのも微妙に高いのでこの量にしてこの価格設定は実に良心的。入手性の良さは大事である。

20090802_1.jpg

まずはオヤジのクルマから。

20090802_2.jpg

スポイトで吸い出す。隣にペットボトルをセッティングしておいて、移し替えるという地味な作業。

20090802_3.jpg

吸い出したPSF、かなり黒い。500mlのペットボトルに約半分。

20090802_4.jpg

この時点でリザーブタンクからPSFが漏れることはそんなに無いのでウェスで押さえてリターンホースを外し、別のペットボトルにホースを突っ込む。DAKARAである必要は無い(このネタ、覚えてる人いないだろうな)。かつてミストラルでのPSF交換の時もDAKARA使ったんですよ(笑)。

20090802_5.jpg

注意しながらエンジン始動。するとリターンホースからちょーーーーとPSFが出て来るので、ペットボトルで受け止める。100mlも出ただろうか。これで結構抜けたと思う。このとき、エンジンをかけてハンドルを切ればもう少し出るのだが、この状態を長続きさせると焼き付いたりするかもしれないから数秒に留める。ホースを戻してタンクに新油を注入、エンジンをかけ、ハンドルを据え切りしながらエア抜きをしてレベルを合わせて終了、いちばん簡単な油脂類交換作業かもしれない。見た目にはタンク内が赤く綺麗なPSFで充填されたので8割~9割方、新油に交換されたと思う。

20090802_6.jpg

ついでの我がエスクード。エスクードのエンジンルームが秀逸なのは、左からLLCリザーブ、パワステ、ラジエーター、エアコン、ウォッシャー、と点検/キャップ位置が一直線に並んでいることである。

20090802_7.jpg

同様にパワステリザーブタンクからできるだけスポイトで吸い取る。300mlくらいは抜けたか。抜けたら、ホースバンドをプライヤでつかんでずらし、リターンホースを抜き取る。リターンホースの見分け方は、パワステリザーブタンクには2本のホースがあり、たいていは太いホースと細いホースで、細い方。または、上と下に位置がずれていれば上の方、やや専門的なことを言えばポンプに入っていく方ではなく、ステアリングギヤボックスから戻ってくる方ということになる。

20090802_8.jpg

リターンホースをペットボトルに突っ込む。ベルトが近くてやばいくらい危ないので、2人で作業する。オヤジにエンジンをかけてもらった。適当にチョンガケしては停め、を繰り返すと250mlくらいは抜けてきた。

20090802_9.jpg

廃油。500ml瓶いっぱいになった。これでも4万キロであるが・・・黒いぞ。全部戻して新油を入れてエンジンをかけてハンドルをぐるぐる回してレベルを調整して終了、2台やっても新品1L缶+旧品ほんのちょっとで、100mlくらいは残ったか。つまり1Lあれば2台くらい作業できるので十分であるということ。1台あたりのコストは約500円、作業後はハンドルが少し軽くなった。オヤジ曰くはだいぶ軽くなったようだ。よろしい。

20090802_10.jpg

新油を缶の蓋に少し取って見てみる。こんなに赤いわけで、まぁ、光の加減としてもワイン色ぐらいには見える。つまり廃油との差は歴然としている。スポイトで吸って、吸った分の新油を入れては回して、という循環法で交換する人もいるようだが、確かにだんだん新油で汚れも薄まってはいくと思うが、倍の量のPSFを使うような気がする。1Lで1台の作業ならそれでもいいかもしれないが、もったいないし時間もかかる。個人的にはこの方法が一番スマートだと思う。


コメントをどうぞ


(画像の文字列を入力して下さい)

トップ   編集 凍結解除 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2014-11-07 (金) 07:07:16 (1811d)