タイロッドエンドの交換

10万キロ間近ということで、タイロッドエンドの交換を行う。

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まずはジャッキアップしてウマをかける。これは足回りをやる時の基本。で、タイヤを外し、ハンドルを切る。車種によってタイロッドは車軸の前にある場合と後ろにある場合があるが、このクルマは前にある。前にある場合はハンドルを右に切れば右から作業を行う*1。お約束のように錆びまくっているが、ここが日本海岸に位置するための塩害と、冬季の融雪剤に因るところが大きい。非常に錆びてはいるがガタは無い*2。しかしグリスがブーツに滲んできており、寿命なのは間違いない。なおナットはセルフロック式で割りピンが無いタイプ。オリジナルの部品番号は48810-65J00。

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ロックナットにCRC5-56を吹きかけてメガネレンチでギリギリまで緩める。

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ミストラルの時以来、久し振りの出番のタイロッドエンドセパレーター、ストレートで購入したもの。滅多に出番が無い工具だが、あると無いとでは大違いである*3。これを使えばタイロッドエンドの抜き取りは格段に楽。19mmのレンチでぐいぐい締め上げるとバコーンと外れる。

外れるときの音と衝撃は何回やっても慣れないね。って、何回もやったことは無いんだけどさ。

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外れたら、ストッパーのナットを緩ませてタイロッドエンド本体をくるくる回しながら取り外す。このとき、ストッパーのナットはなるべく動かさない方が良い、なぜならねじ込む位置によってロッド長が変わると、ロッドの全長が大幅に変わってしまう。するとサイドスリップテスターで大きく狂うことになる*4

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購入したタイロッドエンド、48810-79J01、これは穴が開いていて割ピン留めタイプとなっている。逆に割ピン留めタイプからセルフロック式への変更ならコストダウンの観点からは良くあることだが、割ピン留めタイプへの変更は逆に有難い、2920円、08314-4012Aがキャッスルナットで56円、04111-3020Aが割ピン、40円。それぞれ左右で2個ずつ必要。

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後は逆の手順で取り付け。割ピンを入れたら折り曲げて完了。運転して手を離してみるとステアリング位置は中立を保ちながら直進するので大きく狂ってはいないと思われた。が、昭和自動車工業に行ってサイドスリップテスター(550円)にかけると両方とも基準値から大きく外れていた。これはやっぱりテスターにかけないとわかんないね、感覚ではダメだ、数値の問題。

「逆ハの字だよ、前が開いているよ」と言われたのでつまりトーアウトということ。

「自分で調整するだろ?」と当たり前のように言われるので「はーい」と。

調整してもらえば2000円かかるわけで、良心で言っているのである(笑)。

工場の片隅で調整を始める・・・とりあえず左右均等に一回転分、縮めることにした。それで再度テスターにかけると0.3くらいプラス。今度はトーインが付き過ぎたようだ。

「これでも車検は通るよ、どうする?」

「んー、もうちょっと合わせ込みます、どのくらい戻せば良いスかね?」

「ああ、一回転回したのかぁ、じゃあ1/4回転くらいかな?」

ってことで指示に従って戻す。今度はプラスマイナスゼロだ、ドンピシャ。つまり最初の位置から3/4回転締め込んだところで正解だったいうこと、こういうのは経験値だなぁ。



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*1 後ろにあれば逆になる
*2 ここにガタがあると直進性の悪化、ハンドルのガタの原因になる
*3 これが無いと事実上タイロッドエンドの取り外しは困難である
*4 直進性はもちろん、ステアリングホイールの中立位置などが大幅に狂う

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Last-modified: 2023-04-21 (金) 20:24:51
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